トランプ大統領は5月15日、米国企業に対し、安全保障上の脅威となる外国企業の通信機器の調達を禁止する大統領令に署名した。「外国企業」とは、中国のファーウェイのこと。
まず、米国が調達を中止して、徐々に同盟国に輪が広がっていくのかな、と思っていたら、それどころでは済まない急展開を示し始めた。
まず、オランダの諜報機関が、ファーウェイに対する調査を開始したと発表、「ファーウェイはオランダの大手通信キャリア3社のデバイスに、バックドアを潜ませ、データを収集していた疑いがある」とコメントしたそうだ。
「ボーダフォンが2011年から2012年にかけてイタリアで導入したファーウェイの通信デバイスに、バックドアが見つかった」とも報じられた。
さっそく、オランダとイタリアが米国に追随し始めた。
しかし、こんなのは、序の口。
決定的になりそうなのは、インテルやクアルコム、ザイリンクス、ブロードコムなど半導体メーカー各社が、追って通知があるまでファーウェイに供給しない方針を従業員に伝えたそうだ。
さらに、グーグルも、ファーウェイへのハードウエアと一部ソフトウエアに関連するサービスの提供を停止したそうだ。
これで、ファーウェイはグーグルのモバイル基本ソフト「アンドロイド」の無償公開版しか使用できなくなり、「マップス」や検索機能、「Gメール」などグーグル独自のアプリやサービスを提供できなくなる。これらのアプリがいつから利用不可能になるかは不明だそうだ。
これは、決定的な打撃だ。
米国等が通信機器を買わないだけなら、まだ生き延びる道はあるかもしれないが、半導体特に心臓部のプロセッサが購入できないとなると、もう製品は作れなくなるよ。
これで、基地局で使う通信機器だけではなく、スマホ・タブレット・パソコンが作れなくなる。
そして例え作れたとしても、グーグルの「マップス」・検索機能・「Gメール」・グーグルプレイストアが使えなければ、一体誰が買うというのか?
それに、既に購入されている製品に、グーグルソフトの使用禁止令が出されると、大変なことになる。
そして、そうなるかもと思われるだけで、今から買う奴もいなくなるだろう。
自分は2年前にスマホを買う時、バックドア等の悪い噂があったから、ファーウェイの製品を選ばなかった。
台湾のASUSのスマホにした。 先見の明があったかな。
ただ、タブレットは、ファーウェイの製品を選んだ。 これは安かったのと、家の中だけでネット等を見るだけの目的で買ったから、気を使う必要がなかったからだけど。
しかし、それにしても米国はえげつないな。
1企業を潰しにいくとは。
もっとも、中国とファーウェイがやってることがえげつないので、やり返されて当然なのだが。