北欧に学べ?

 週刊ダイヤモンドで「北欧に学べ」という特集をやっていた。
高福祉社会とかの話だったら、もういいよという感じだったのだが、新たな切り口で語られていて、面白かった。

 北欧4カ国の面積は、日本の3倍だが、人口は1/5で、わずか2千6百万人。
案外、ヨーロッパの国々の人口は少ない。
それを踏まえた上で、
フィンランドの超有名企業「ノキア」の携帯部門、今でも当然そこそこやっていると思っていたら、マイクロソフト社の傘下に移っているそうだ。
今では、携帯電話の通信設備に特化して、それは世界第2位(世界第1位はスウェーデンのエリクソン)。
フィンランドは貧しかったけれど、ノキアが国の50%ぐらいの税金を納めてくれて成長した。ノキアが大頓挫した時には、国の基盤が整い、今は新しいIT産業が育っているらしい。
他にも、スウェーデンの「ヴォルボ」の乗用車部門が、なんと今中国メーカーの傘下に移っている。
 これらの事からわかるのが、北欧は労働者一人一人は守るけど、雇用は守らない、ということ。
競争力のなくなった企業を国は守らず、消えていく。
しかし、失業した人は、手当や職業訓練で守り、新たな企業への就職を促して、産業転換に対応していける社会を作っている。
確かに、素晴らしい。
だから北欧に学べと。
しかし、一方、日本には100年以上続いている会社が、なんと2万7,441社もあるそうだ。
これの方が、よっぽど素晴らしいと思うのだが。
日本の場合、企業が、ある事業が社会に合わなくなっても、別の事業に転換していく力があるのだと思う。 社員を解雇せずに。
ただ、今は困難になってきているけど。
過度のグローバルゼーションのせいで。
しかし、日本は人口が多いので、数社なら内需でなんとか生きていけるのが、有利なのかもしれない。
北欧は人口が少ないから、海外へ出ていかろうえず、より競争が厳しいのだろう。

あと面白かったのが、このグラフ。
z2 (504x319)
国民負担率の国際比較。
グラフの棒の上の数字は、財政赤字も国民負担に入れて、計算した値。
こらが、真の国民負担率だろうね。 初めて見た。
日本とドイツは似ている。
フランスがスェーデンより大きいのが、驚き。
フランスは、危ないような気がする。
負担が大きいのに、スェーデンより高福祉とは思えないから。

それと、ヨーロッパは、どこも移民で苦しんでいるけど、スェーデンの場合、戦時のシリア難民を無条件で受け入れたそうだ。
男気だしたのが、あだとなった。

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