2016年度上半期(4~9月)の国際収支統計によると、「経常収支」は10兆3554億円の黒字で、前年同期より20・5%増え、リーマン・ショックが起きた08年度上半期以降で最大の黒字額となった。
「貿易収支」は2兆9955億円の黒字で、4069億円の赤字だった前年同期から黒字に転じた。
グラフで見てみよう。
経常収支の推移(月)
昨年後半は、ずっと経常収支が減っていたけど、今年になって持ち直した。
爆買いなんて騒いでるけど、サービス収支はプラマイゼロで大したことないんだけどな。
けど、これだけ黒字だと、円高になるのは、しょうがない。
それが為替のなせる多国間の経済調整機能なんだから。
貿易収支の推移(月)
貿易収支は右肩あがり。
リーマン・ショック前と比較されてるから、もっと長いスパンで見ると、
経常収支の推移(月)
経常収支は、リーマン・ショック前に戻ったと言っていいだろう。
海外投資による収入である第一次所得収支は、リーマン・ショック前を超えたね。
企業の海外進出は進んでるし、その成果も出ているということだろうね。
貿易収支の推移(月)
貿易収支はさすがにリーマン・ショック前まで戻っていない。
これで、貿易収支もリーマン・ショック前のレベルまで行ったら、凄いことだろうな。
問題は、これら統計だと経済状況はいいはずなのに、その実感がないことだな。
まあ、格差が大きくなって、富が偏在してるんだろう。
それを何とかする手段が税制だと思うけど、それについてはまた今度。