「40代貯金2000万でセミリタイア」さんの記事で吉田秋生の『BANANA FISH』のアニメ化を知って、驚いた。
『BANANA FISH』は、ベトナム戦争から帰還し正気を失った元米軍兵の兄が呟く「バナナフィッシュ」という言葉の謎に迫る物語。 舞台は残酷なアメリカ裏社会で、登場人物も白人やら黒人・中国人で、アクションが連続するストーリーなのだが、メンタルは日本人の優しさが滲み出ている奇妙な作品だ。 古本市場でまとめ買いして、一気に読んだ。 面白かったね。
長~い作品だけど、どうアニメ化するのかな?
吉田氏がアニメ化にあたって「やばい。あたしよりウマい。(笑)」とコメントしているそうだけど。
吉田秋生と言えば、最近『海街diary』が映画化されて、話題を呼んだが、マンガ連載中で、買って読んでいる。 珍しく、ほのぼの・人情系だね。 ただ、スタートは、吉田秋生もほのぼの・人情系を描いていた。
「ちょっと不思議な下宿人」「ざしきわらし」「十三夜荘奇談」とか。
吉田秋生を初めて知ったのは、『河よりも長くゆるやかに』だ。
男性高校生のエッチな青春物語。 シリアスな家庭背景と共に描かれていて、コクのある作品。
これを読んでから、古本市場で吉田秋生のマンガをほとんど買い漁った。
人の心の暗い部分をベースに男性目線の青春を描いた漫画が多い。
吉田秋生が女性漫画家と知った時は、驚いたよ。
名前も男性みたいだからね。
それにしても、男性心理を描くのが凄い。
女性心理を描いても、男性目線で描いている。 とても女性漫画家とは思えないんだよなあ。
ただ、結婚して、『ハナコ月記』で結婚生活を少し描いているから、間違いなく女性なんだけど。
ちょっと気になって、検索してみたら、
こんな顔が出てきた。 いくらなんでも、これはないわな。
なんかタレントで見た顔のような気がする。
こんな幼いかわいい顔じゃないわな。
ただ、宮部みゆきもこんな顔してるからなあ。
吉田秋生も『櫻の園』で頂点に達し、『YASHA-夜叉-』で踏ん張って、『イヴの眠り』(ちょっとしか読んでないけど)で架空の舞台設定に凝りすぎて、行き過ぎた感じで、ダメになったかなと思ったんだけど、『海街diary』で、振れ過ぎた振り子を元に戻した感じで、今は新境地と言うか、初心の頃に戻ったというか、いい感じだ。 きちんと終わらせる漫画家だから、楽しみだけど、この作品では、普通のハッピーエンドで終わらせる気がする。