なぜ人手不足なのに賃金が上昇しないのか?

 なぜ人手不足なのに賃金が上昇しないのかな、と疑問に思っていたのだが、わりかし納得できる説を読んだ。

 求人率が1以上で人手不足のイメージだったのだが、実は業種別に求人倍率にばらつきがある。
飲食業 : 4.5%
介護 : 3.4%
建設業 : 2.4%
小売業 : 2%
製造業 : 0.9%
多くの人が勤めたいたいであろう製造業が1以下なのである。
これじゃあ、製造業のサラリーマンの給料は上がりにくいのもわかる。
製造業は、自動化等で生産性を上げているから、人手不足に陥っていないのだ。

 生産性が低い産業の方が人手不足に陥っている。
そして、そういう飲食業や小売業は、女性や高齢者を非正規雇用で雇っているから、賃金の上昇につながらない。

 そして、最後は年齢。

年齢の賃金カーブ。

 このグラフは面白い。
一番生産性が高いのが、35~39歳で、実際に賃金が高いのが50~54歳ということ。
そして、近年賃金の決定が実績評価の傾向が強いから、高齢者の賃金が下がっている。
一方若い人の賃金は一応上昇しているようだ。
だから、実際の賃金カーブは、労働生産性に見合った賃金カーブに近づいている傾向があるらしい。
それなら、それでもいいじゃないかということだけど、高齢者の方が多い人口構成になっているから、平均的には賃金があがらないということ。

 以上、3つの理由で賃金が上昇しないそうだ。
企業が内部留保を賃金上昇に回さないのが原因と思っていたけど、上の理由も大きそうだ。

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