「新・映像の世紀」が、昨日から始まった。
月1回で第6集までの放送予定のようだ。
初回は、「第1集 第一次世界大戦 百年の悲劇はここから始まった」、だった。
1995～96年放映の「映像の世紀」は、オープニング映像の斬新さと悲劇的なテーマ音楽に魅せられたものだったが、今回は前回の調子を受け継ぐことを重視して、特に新機軸を打ち出しているわけではない模様。
第一次世界大戦を物語った今回、内容はとても興味深かった。
最近のNHKは偏向しているので、どうかとも思ったが、極めて真実を語っているように思った。
いくつか紹介すると、
・アラビアのロレンスがイギリスの諜報員であり、オスマントルコを内部から崩壊させるために、アラブの独立をファイサルに約束して、反乱活動を援助したが、第一次大戦後その約束を破った。
さらに酷いことに、パレスチナにユダヤ人国家建設を裏で約束していたことだ。
アメリカのユダヤ系富豪ロスチャイルドから資金を得るためだった。
現在の中東問題の元凶となったのは、イギリスだとはっきり語っていた。
イギリス人は、この事実を知ってるのかな？
・ドイツは、敵国、英仏とロシアに挟まれていた。
ドイツは、ロシアを内部から崩壊させるために、対戦中に亡命していたレーニンをロシアに送り込んで、援助した。
ロシアは、ロマノフ朝の圧政を打ち破り、二月革命を起こしていた。
共産革命ではなかったのだが、そこにレーニンがやってきて、臨時政府を打倒して、十月革命を起こした。
この事実は知らなかったなあ。
ロシアが王政から民主的な政権になりそうだった所に、ドイツから送り込まれたレーニンによって、共産主義が生まれたのだ。
そして、レーニンは悪名高い強制収容所を作り、何十万という自国民を殺した。秘密警察もレーニンが作った。
スターリンの残虐さは有名だが、全部レーニンがその礎を築いたのだ。
レーニンという悪党は、ドイツの後押しによって生まれた。
その後、ドイツはロシアと戦わずに済み、西部戦線に集中する。
・アメリカの参戦について。
アメリカは英仏に多額の戦費を貸し付けていた。
もし、英仏が負けると、資金を回収できない。
困るウォール街がウィルソン大統領に圧力をかけて、アメリカの参戦となったのだ。
そして、終戦後、ウォール街のモルガン商会が戦後処理会議に乗り込んできて、ウィルソン大統領の意思に反して、ドイツの多額の賠償金を決めた。
このことが、第二次世界大戦の原因となったことは有名。
・ロシアには、世界最大の700万のユダヤ人がいた。
ロシアの革命軍と反革命軍の内戦で、反革命軍によりユダヤ人が大虐殺された。
ユダヤ人は、ナチスだけでなく、第一次世界大戦中にも、大虐殺されていたのだ。
そして、この時にユダヤ人が大量にパレスチナとアメリカに向かったそうだ。
こうしてみると、第一次世界大戦が凄い悪を世界中にばらまいたことが良く理解できた。
ドイツが近代恐怖政治の生みの親レーニン誕生を後押しした。
ヒトラーより悪人に思えるんだが。
イギリスも酷い。 どれだけの人の不幸を招いたかわからないし、今も深刻な中東問題の責任は、イギリスにあるからねえ。
アメリカのウォール街も、第一次世界大戦中から世界をかき回していたんだ。
こういう裏話的なことは、知らなかったので、勉強になった。