ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会、A組最終戦で日本は、スコットランドと決勝トーナメント進出をかけて激突した。
勝てばグループ1位、8点差以上で負けると、グループリーグ敗退となる大一番だった。
台風のせいで試合が中止になると、引き分けとなり、日本のグループリーグ突破が決まるため、スコットランド協会が中止になれば、訴えるとほざいていた。 何人もの死者が出た台風なのに、自分の国の突破だけを気にかけている、なんてクソ野郎だと思ったよ。
試合会場となった横浜国際総合競技場は、とても美しかった。
台風が通り過ぎたと後とは、とても思えない水溜まりひとつない綺麗な芝だった。
流石日本人、正々堂々と戦い、勝ってグループリーグを突破するんだという心意気を、グラウンドキーパーの人も見せたね。 本当に綺麗な芝だったよ。 泊まり込みで整備したんだろうな。 自分の家も置いといて。
さて、試合なんだが、凄い試合だった。
これぞ、ラグビーという試合だった。 ラグビーの色々な面白さが詰まった試合だったよ。
前半、いきなりスコットランドがキックを巧く使ってトライ。
スタミナのある日本は後半勝負、ついていけばいいと見ていたんだが、日本もすぐさま反撃する。
福岡がスピードでラインを突破、タックルされて、倒れながら、松島へパス、松島が抜け出して、トライ。
倒れながらのパスなんて、昔の日本は出来なかった。
NZとかフランスとかフィジーが得意とするプレーだけど、日本は出来るようになったんだなあ、これが。
ジョセフ・ヘッドコーチになって、基本重視のプレーをしていた日本に、次のステップへ行けるとオフロードパスを取り入れた。 その成果だね。
そして、次のトライが圧巻だった。
FWがラックから繋いで突進、タックルされながらオフロードパス、横にフォローして走っていたFWが受け取りまた突進、そしてタックルされてオフロード、それを3回続けて、最後、何とプロップの稲垣がトライしたのだ。
これは、圧巻だったな。 日本はこんなプレーが出来るのかと驚いたよ。
さらに、バックスでボールを回して、ここまで封印していた裏へのゴロキックを蹴った。 そのボールをスピードで福岡が抜け出して、拾ってトライ。
3連続トライ。 それも多彩な取り方で。
前半を21-7で終了。
これは、完勝するんじゃないかと思ったよ。
後半も、相手の攻撃をタックルで止めて、福岡がボールを奪い取り、そのまま走り抜けて、トライ。
28-7。
勝負あったと思ったんだが。
しかし、この後、スコットランドが自陣からでもどんどん繋いで、一か八かの展開ラグビーをやってきた。
スコットランドは、バックス陣に走力があったみたいだ。
2トライを返されて、後半16分で28-21。
この勢いをもたらしたのは、7番のジェーミー リッチーという選手のジャッカルというプレー。
立ったまま、相手のボールを奪い取るプレーだ。 倒れてラックになると、ボールを奪い取りにくくなる。
リッチーという選手は、相手を倒さないように押さえつけながら、ボールを奪うのだ。 恐ろしく力が強いんだろうね。
3回くらい彼が、ターンオーバーに絡んだんだじゃないかな。
さて、まだ24分もある。 ちょっとヤバイ雰囲気になってきた。
しかし、ここで攻められながらも何とか踏ん張る。
最後、ゴール前でFWの突進、ラックでのボール保持を繰り返しながら、時間を潰して、何とか逃げ切った。
このじりじりするプレーにおいても、スコットランドの選手のラックへの押し込みとボールを奪い取ろうとするプレーに迫力があり、手に汗握る展開になった。
そして、試合終了。
28-21で勝ち切った。
スコットランドとのガチンコ勝負に実力でお互い力を出して、勝ったのだ。 凄いよ。
これで、グループリーグ首位で突破だ。
20日の準々決勝では南アフリカと対戦する。
2位ならNZとやるとこだった。
南アフリカもかなり強いみたいだけど、いい勝負が出来るかもしれない。
楽しみだねえ。