フランスは病んでいる?

 フランスで、昨年末「黄色いベスト」運動が吹き荒れた。
マクロン大統領が、増税中止や色々な金のばらまき策を実施して、1月26日の第11行動参加者は6.9万人で数は減少しながらも、まだ運動は続いている。

フランスってそんなに財政状況が悪いのかというと、

OECD主要国の財政支出のGDP比(2017)
財政支出の多い五か国と主な国を載せている。

フランスは一番財政支出のGDP比が高い。
北欧の社会福祉の手厚い国々より多いんだから相当だ。 北欧ほどではないけど、相当福祉は厚いみたいだ。
まあ昔は共産党が強かったのもあって、色々と出費が多いんだろう。
それでも、しっかりと税金で収入があれば問題ない。


上記の国の財政収支(対GDP比)(%)(2017)

日本は財政収支が、断トツに赤字だなあ。 そりゃあ、借金が溜まる一方だ。
米国も多い。
そして、フランスが3番目に多い。
EUの財政規律で3%以下にしなければならないというルールがあるんだけど。
そして、失業率が9%と高い。

 なんか、ネットでぱらぱらと記事を読んでいると、国民がわがまま言っているような気がしてきた。
フランスで最低賃金で働くと、月収は額面で約1500ユーロ(約19万5000円)、手取りで約1150ユーロ(約14万9600円)です。24%くらい引かれる。
日本の場合は、平均で計算すると額面170万円くらいで、日本よりもフランスのほうが高い。
フランスで最低賃金なら、所得税はゼロ。
しかも、フランスは週35時間労働で、日本は40時間。
日本より遙かに恵まれている。

 フランスでは、「富裕税」があるらしい。
130万ユーロを超える純資産に0.5~1.5%の累進課税で、不動産だけではなく現金、債権、株などの金融資産などにも課税される。
2018年から「不動産富裕税」となり、課税の対象になるのは不動産だけになった。 これが、「マクロンは金持ち優遇だ」と攻撃された理由の一つとのこと。
富裕税がない日本からしたら、大袈裟だな。
1億円の資産があれば、毎年1%?課税されて、100万円取られることになる。
これは、なかなかだな。
こんな税があるのかという感じだけど、調べたら、
この税を実施している国はスイス、オランダ、ノルウェー、フランス、インド等。一方、この種の課税を廃止した国もあり、オーストリア、デンマーク、ドイツが1997年、スウェーデンが2007年、スペインが2008年に廃止した。
富裕層が多そうなスイスで実施しているのが驚き。
富裕税があること自体が、金持ちに厳しい国だと思うけどね。 毎年資産に課税されるんだから。
何か、フランス国民は贅沢に慣れ切っているだけのような気がしてきた。
日産は、とっととルノーと手を切るべきなんじゃないかな。

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コメント

  1. らいら より:

    フランスはじめ欧州は物資が高いので、その程度の賃金じゃ生活は苦しいです。例えばパリのアパルトマンだと、30平方メートル前後の部屋で家賃は1000ユーロ超です。労働者階級は一人暮らしは無理なので、欧州はどこもルームシェア前提です。失業率も若年層に限ればもっと高く、地区によっては20-25%です。

    フランスは今でも階級社会で富は上流で循環しているだけなのと、政治家は上流階級出身(エリートの家の子がエコールを卒業してなる)ので、一般市民の共感を得づらい事、革命による成功体験から貰えなければデモで勝ち取るのが当然という考えが根付いている事が大きいかと思います。

    • 月灯り 探歩 より:

      こんにちは。
      なるほど、詳しいですね。
      日本と米国は、階級意識がないのがいいですね。 風通しがいい。

      それでも、日本人は仕事をうまく回すためには、残業でもやるという意識が強いけど、欧州人はその意識が弱すぎると思う。
      植民地支配で大して働かなくても儲けて来て、必死に働かないと暮らしていけないという意識が強いアジア人に比べて、贅沢言っていると思うけどなあ。
      そのつけがきてるんだと思う。