国民健康保険が大改革されていた。

 国民健康保険(国保)の 財政運営主体が今年4月、市町村単位から都道府県単位に変わった。
これは「国民皆保険」が1961年 一度に導入されて以来、50年ぶりの大改革らしい。
保険料の設定や赤字処理の方法などが大幅に変わった。

 国保の財政基盤は脆弱であり赤字が発生しやすく、制度改革前の赤字は毎年3000億~4000億円程度に及んでいる。
多くの市町村は財政赤字を穴埋めすべく、保険料を引き上げる代わりに市町村の税金を追加投入(法定外繰り入れ)している。
税金投入だと、健康保険組合で保険料を払っている会社勤務の人が国民健康保険も負担していることになる。
これは、文句が出そうだな。 皆知らんだろう。
市町村によって対処の仕方が異なるのも問題だろうなあ。

これに対して、3つの変更があった。
第一に都道府県化に際し、国から総額3400億円の財源を追加的に投入した。この結果、国保の財政基 盤は強化され、赤字が発生しにくい状況となった。
第二に法定外繰り入れを制限するため、「財政安定化基金」という制度を都道府県単位に設置した。これにより赤字が出た場合でも必要額を基金から確保できるようになり、赤字 を計画的に処理できるようになった。
第三に都道府県は年齢構成や所得 などに応じて市町村ごとの理論的な保険料(標準保険料)を設定し、市町村は標準保険料を参考にしつつ実 際の保険料を設定する。その上で住民から集めた保険料「納付金」という形で都道府県に支払うことになた。理論的な保険料と実際の保険料が異なる場合、市町村は保険料の妥当性について住民に説明する責任を負う。

 なんか、よくわからないが、いい改革に思えるな。

面白いのは、国保加入者の職業の推移。

 自営業と農林水産業の従事者が著しく減っているのが驚き。
そして、無職と被用者(非正規雇用者)がかなり増えている。
これだと、赤字が増えるはずだ。
2008年に無職の比率が減っているのは、後期高齢者に移行したから。

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