先月の話になるけど、美術館「えき」KYOTO で、「田中一村展 奄美へとつづく道」を見てきた。
2004年に大丸ミュージアム・心斎橋での「奄美を描いた画家 田中一村展」~奄美群島日本復帰50周年記念~、2018年に佐川美術館開館「生誕110年 田中一村展」に続いて3回目の田中一村展になる。
2004年の田中一村展が大規模な展覧会で、あれに比べたら見ごたえのある絵は少ないな。
田中一村の絵は、決死の覚悟で奄美に渡ってから描いた絵が断然素晴らしくなる。
奄美以前の絵では、「山村6月」で近景に花のアップ、遠景に風景、「忍冬に尾長」で鮮やかな鳥に花の絵という具合に、奄美に先立つ絵があって、そういうのが面白い。
文人画からスタートした一村はその後日本がに転向したけど、奄美に渡ってからは、墨絵をベースにそこに奄美の鮮やかな色彩をのせるという絵を描いたけど、それが素晴らしい。 その対比が。 強烈な日差しの陰の部分が墨で描かれているというイメージ。 葉が緑で描かれず、墨で黒く塗られているのが、色彩を際立たせている。
鮮やかな色に魅かれて。
幻想的に見えてくる。