京都市美術館で「ダリ展」を見てきた。
20世紀のスペインを代表する芸術家サルバドール・ダリは、刺激的で見るものを魅了するイメージを次々と生み出し、それらを精緻で写実的な描法で描き出しました。本展は、スペインのガラ=サルバドール・ダリ財団および国立ソフィア王妃芸術センター、アメリカのサルバドール・ダリ美術館という三つのダリの主要コレクションの作品を中心に約200点で構成されます。初期から晩年までのダリの多方面にわたる創作の軌跡をたどります、とのこと。
初期から晩年までの作品が、ほぼ年代順に並べられていた。
早熟の画家だ。
自分は、初期の若いころの作品の方が好きだ。
★《ルイス・ブニュエルの肖像》
これなど、20歳の絵だ。
同じころ描いた「カダケス」の風景画とかも、いいし。
そして、シュルレアリズムの時代へと突入する。
★《子ども、女への壮大な記念碑》
諸星大二郎のマンガを連想してしまった。
勿論、ダリの方が御本家なのだが、諸星大二郎のマンガの方が雰囲気出てる分いいんじゃないかと思ってしまった。
★「速度の感覚」
この荒涼とした、孤独を感じさせる表現。
このことが、ダリのなしえたことかもしれない。
それにしても、これも諸星大二郎を連想させる。
諸星大二郎は、誰よりもダリに影響を受けたんだなあ。
★《見えない人物たちのシュルレアリスム的構成》
これも、魅かれた作品。
意味深のタイトルなどどうでもいいのだが、このスカっとした荒涼さには、ひきつけられる。
ベッドが孤独感を出す。
ジョルジュ・デ・キリコの絵を連想してしまった。
あと、ルネ・マグリットとか。
シュルレアリスムとは、孤独感を表現するのに成功したスタイルなのかもしれない。
以降の作品は、どんどん酷くなっていった。
それが、早熟の画家だと余計に思わせた。