「マティスとルオー」 ~対照的な絵~ *あべのハルカス美術館

 あべのハルカス美術館で「マティスとルオー」 -友情50年の物語- を見てきた。

 アンリ・マティスとジョルジュ・ルオーは、パリの美術学校の同級生であった頃からの友人で、ギュスターブ・モローの弟子であった。 そのつながりで、無理やりつなげた展覧会。

 かなりの作品が日本の美術館の絵ということもあって、見たことがある絵が結構あった。
特にルオーは、パナソニック汐留ミュージアムの絵が多く、伊丹市立美術館での「ジョルジュ・ルオー展」で見た絵が多かった。

 ルオーの絵は、近くで見ると乱雑に色が塗りたくってある。しかし、離れて見ると、色に透明感が出てくるから不思議だ。
★ルオー「窓辺の静物」

この絵にしても、黒が主題でありながら、鮮やかな色だ。

 マティスの絵も美しいが、少しデザイン的だ。

 改めて二人の絵ばかりを並べて見ると、対照的な絵だと思う。
ルオーは、無宗教な19世紀において、信じられないことに宗教画家であった。
人の内面と神を見つめている内に、輪郭線が太くなり、色は厚塗りになっていった。
そして、不思議なことに透明感のある神々しい色になっていった。

 一方、マティスは、絵が装飾的になり、単純化されていった。
色も原色で、均一化されていった。
対照的だよ。
絵画史的には、マティスの方が重要だろうが、ルオーの絵の隣にあると、少し浅薄な感じが否めないのだ。

 あべのハルカス美術館のグッズ売り場は、なかなか魅力的だ。

マティスのスタンプコレクションというのを見つけた。
3.5*2.5cmくらいの小さなシールだ。 20枚入り。

思わず欲しくなって、買ってしまった。
他の画家の絵もあったが、小さなシールなので、デザイン的な絵の方が見栄えがいい。
これは、いいねえ。 あちこち貼ろう。

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