あべのハルカス美術館で「拝啓 ルノワール先生」-梅原龍三郎が出会った西洋美術 を見てきた。
梅原龍三郎とオーギュスト・ルノワールとの師弟関係を軸に、その画業を追います。ルノワールのほかルオーやピカソなど、梅原が出会い収集した西洋美術コレクションもまとめてご紹介します、とのこと。
梅原龍三郎の絵をまとめて見るのは、1988年の京都近代美術館の梅原龍三郎遺作展を見て以来である。
もう、30年前の話か。
梅原龍三郎の強烈な色は、よく覚えている。
未だに、その時買った「北京秋天」と「雲中天檀」のポスターを持っている。
30年ももっていると思うと感慨深いなあ。
梅原の絵は、見覚えのある絵が結構あった。
★ルノワール 「バラの花束」
この絵は「バラ」の絵で「バラの花束」ではない。
「バラの花束」の方が美しかったが、これしかポストカードが売ってなかったので。
ルノワールらしい美しさ。 花の中心部の陰影が何とも言えない。
★ルノワール 「樹木」
葉の生い茂ったオリーブの木。
生命の塊のように見える。
★ピカソ 「オンドリと、スイカを食う人」
無造作な線で描かれているのだが、子供が子供らしく描かれている。
オンドリなど、シャシャッと線で描かれていても、うまい。
そこに、ルノワールの手紙に書かれたピカソ評が紹介されていた。
ピカソの絵は、「笑殺させるものだ」と。
確かに。 絵に対する考え方の転換が必要だからね。
★ルオー 「日の出、または「聖書の風景」」
こもった色が美しい。
★ルオー 「レモンのある静物」
レモンの黄色が美しく輝いている。
その為の緑と黒。
★梅原龍三郎 「霧島」
鈍い色で山並みのシルエットを描いている。
鈍い色でも美しい。 それが梅原。
あまり期待してなかったけど、まあまあかな。
ルノワールの絵も、日本にある絵だから、どこかで目に触れているはず、憶えてないけど。
ここハルカス美術館は、部屋を出ると、目の前にテラスがある。
とても、見晴らしがよい。
生駒山が見える。
いつも、見終った後、ここをぶらぶらしてから帰る。