日曜朝の将棋のNHK杯は、何となく見てる。
今日は、▲阿部健治郎五段ー△渡辺明棋王だった。
解説は、藤井猛九段で面白そう。
まあ、渡辺棋王が勝つんだろうな、と見ていた。
角換わりで、渡辺棋王が棒銀。
途中、△6四歩と不用意に開けたスペースに▲6三角と打たれて、馬を作られてしまう。
そこから、すったもんだして、渡辺棋王が銀で先手の飛車を取った所で、勝負あったかなと思ったのだが、阿部五段が左上部を制圧して、入玉模様になって、有利に。
ポイントはこの局面。
渡辺棋王は、△3九馬。
藤井九段の解説は、△5七馬で逆転だったのだが。 ▲同玉、△7七銀打ちでしばる形。
終盤は、藤井九段より渡辺棋王の方が信用できるからなあと、見ていたら、攻めきれず、反攻されて、最後は渡辺棋王が投了した。
これには、驚いた。
この前、渡辺棋王が6連敗という記事を書いたばかり。
かなり絶対的な強さを示し初めてきていた渡辺棋王が、7連敗とは。
9月29日 ● 後 糸谷哲郎 第65期王将戦 挑戦者決定リーグ戦 1回戦
10月7日 ● 先 深浦康市 第65期王将戦 挑戦者決定リーグ戦 2回戦
10月12日● 先 三浦弘行 第36回日本シリーズ 本戦 準決勝
10月15日● 先 糸谷哲郎 第28期竜王戦 タイトル戦 第1局
10月19日● 後 佐藤天彦 第74期順位戦 A級 4回戦
10月22日● 後 久保利明 第65期王将戦 挑戦者決定リーグ戦 3回戦
10月25日● 後 阿部健治郎 第65期NHK杯戦 本戦 2回戦
タイトル戦以外で誰かの棋譜を3試合連続で見るなんて、今までなかったんだけど、負け方の印象が悪すぎる。
攻めのうまい渡辺棋王が、攻めきれずに負けている。
しかも、相手が阿部五段。 若手でも新進気鋭というほどではない。
これは、深刻なスランプに陥ったんじゃないかな。
竜王挑戦中なのに苦しすぎる。
例年、春が不調で、秋の竜王戦から調子を出してくる、渡辺棋王だが、今年は春先から調子が良くて、夏過ぎまで15勝4敗と絶好調だったのに、7連敗だからなあ。
羽生名人が、リスクを取って踏みこんでいかないと、いずれ勝てなくなるとよく本に書いているけど、もしかしたらそういう状態に踏み込みつつあるのかも知れない。
今までの強さが半端ないので、なかなか信じられないが。
断競馬でもした方がいいんじゃないか。