NHKの列島誕生ジオ・ジャパン、面白し(続)。

NHKスペシャル 「列島誕生ジオ・ジャパン 第2集▽奇跡の島は山国となった」 を見た。
前回の記事に書いた「列島誕生ジオ・ジャパン 第1集▽奇跡の島はこうして生まれた」の続編。
日本列島の誕生の秘密に迫る番組。

日本列島の誕生は、四つの大事件によって、起こった。
一つ目は、「引きちぎられた大地」
3000万年前、アジア大陸の東の縁が地殻変動で引きちぎられ、おおよそ二つに分かれて、海に出て行った。島々になって。 それが日本の元となった。
二つ目は、「火山島の連続衝突」
500万年前、伊豆半島の南に南北に連なる火山が次々に日本の東の端にぶつかり、二つに分かれていた西日本と東日本を結び付け、本州が形成された。
 ここまでが、前回。

 今回は、残りの二つ。
三つ目は、「地球史上最大規模の火山噴火」
 それは、紀伊半島で起こった。
1400万年前、地下にあまりにも巨大なマグマがあったため、上の地面が広範囲に渡って陥没、マグマが一挙に噴き出し、大噴火が起こった。 
南北40kmもある巨大な半円からマグマが噴出、半円状に残ったマグマが冷えて、今も見られる巨石群となった。 また、あまりにも大きな噴火だったため、火山灰がある場所では2000m以上積もった。 山の高さだよ。 凄い。 そして、舞い上がった火山灰が日光を遮断したため、世界中の気温を10℃も下げたそうだ。
もう一つの名残りとして、熊野の地下には、マグマが冷えて神奈川県と同じ大きさの巨大な花崗岩ができた。
花崗岩は周りに比べて軽いので、1000万年以上かけて、10km以上浮上した。 これが上の地面を、持ち上げて、紀伊半島の山岳地帯が生じた。
同様な噴火が同時期に四国や九州でも起こり、山岳地帯が生じた。
元々、日本は平原だったのが、西日本ではこうやって、山国となった。

 そのメカニズムとは、
日本列島が大陸から引きちぎられた頃、今の沖縄にあったフィリピン海プレートが東に引っ張られて動いてきた。 そして真ん中に割れ目が生じた。 そこでは溶岩があふれ出し、表面温度は1000℃にもなった。
そのプレートに、引きちぎられてきた日本が衝突、高温のプレートの上にのりあげた。 日本の地下では地面が溶けて、巨大なマグマが発生した。 これが、大噴火を起こしたのだ。

四つ目は、「東日本の突然の大隆起」
 300万年前、千葉房総沖でフィリピン海プレートが太平洋プレートにぶつかった。
それまで北に進んでいたフィリピン海プレートは北に進めなくなり、北西に進路を変えた。
これに太平洋プレートも影響を受け、太平洋プレートの沈み込む場所が西に動いた。
日本がのっかている大陸プレートは、東西に圧縮され、東日本が隆起、海底が陸地になり、平地に山脈が発生した。 だから、東日本の山脈は南北に走っている。
今も、隆起が続いているそうだ。 山が雨により削られるのと、今はバランスが取れているのかもしれない。

 この二つの事件によって、日本は山国になった。
山があるおかげで、大気が山にぶつかって、雨が降る。
山がなければ、雨量は今の1/10になるそうだ。
山がなければ、乾燥した日本になっていたところだった。
だから、この二つの事件は大きかった。

 太平洋プレートとフィリピン海プレートの運動が引き起こした神秘だね。

 いや~、とても面白い番組だった。 NHKの底力。
恐らくBBCと争う世界トップクラスの番組を作っていると思う。
金もふんだんに使っているんだろうけど。

 こういう知識があると、山登りもさらに面白くなる。
旅も面白くなる。
和歌山の古座川の一枚岩、高さ約150m・幅約800mの一枚の巨岩。日本最大。国指定の天然記念物。

知らなかった。 見に行きたくなった。 巨石群巡りもしたい。

 それにしても、綺麗で迫力のある映像が多かった。
ドローンの普及で、簡単に高所や危険個所で映像が撮れるようになったのだと思う。
いいねえ。

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