日本の借金が実質ゼロになる。 恐るべきマジック。

 お笑い経済評論家の森永卓郎が、「日本の財政は破綻していない 「実質無借金に」」という記事を書いていた(こちら)。
この記事の論旨は、元々は髙橋 洋一 の記事が元になっていると思う。
そして、正しいんではないかと思っている。

 財務省から発表された2014年度のバランスシートを見ると、負債から資産を差し引いた日本の純債務は439兆円にすぎない。
一方、日銀は金融緩和により、2016年10月に日銀の国債保有高は400兆円を突破した。
2016年度の終わりには、440兆円になる予定。
この議論で重要なポイントは、
この日銀が保有する国債は、政府にとって事実上、返さなくてよい借金なのです。日銀は国債を市場から購入して、日本銀行券を発行する。日本銀行券は国債と異なって、利払いの必要がないし、元本返済の必要もない。つまり、国債を日銀が購入するということは、国債を返済不要の日銀券にすり替えるということなのです。

 確かに、そうだ。
となると、日本の純債務は439兆円から日銀の国債保有高は440兆円を引くと、借金がゼロになる。
これは、凄いマジックだな。
一応、中身を確認してみよう。

日本国と日銀の貸借表。

 2014年度末の「日本国の資産・負債差額-日銀国債」は170兆円だった。
しかし、2016年度末には、日銀の国債保有高が440兆円になるので、「日本国の資産・負債差額-日銀国債」がゼロになってしまう。

 こんなインチキあるか、と本能的に誰でも思う。
しかし、多量の国債発行⇒返済不要の日銀券発行⇒超インフレ+国債利子高騰になるデメリットがあるのだが、今のデフレ日本では、なかなかインフレにならない。 
国債の利子もゼロ近辺に張り付いてしまった。
これは、今のデフレ日本、外国に対する借金のない日本のみで出来る芸当なのだ。
これは、凄いマジックだな。
日銀の金融緩和は、天才的な政策ということになる。
誰が考え出したのかな?。 黒田 東彦さんは、これは使えると思ったんだろうが。

 これは、ある意味、あれだけの貿易赤字と財政赤字の「双子の赤字」を抱えながら、びくともしない米国に似ているのかもしれない。 米国は世界の通貨とも言えるドルを刷ればいいんだから。
いや、それ以上かもしれない。
ある意味、ジャパン・アズ・ナンバーワンだ。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
「関連コンテンツとスポンサーリンク」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする