日曜、読売TVの「そこまで言って委員会」を見ていたら、辛坊治郎が如何にも年金が潰れると吠えていたので、気になって調べてみた。
こういうことは、プロか暇人でないとできない。
サラリーマンはやってられないので、暇人がやるべきことではないかと思い始めている。
本来はプロのやるべきことなのだが、政治がからんでいるので、正しい情報が発信されていない。
ネットには様々な情報が溢れているので、そこから正しい物をチョイスする目が必要。
さて、政府は、5年毎に年金財政を検証していて、2014年にその結果を公表している。
政府の原本を直接読むのはしんどいので、解説を探すと、いいのが見つかった(こちら)。
政府の解説はこちら。
素人目線で、自分が気になるポイントについていくつか書こうと思う。
(1)年金はいくら貰えるの?
最低、現役世代の男性の平均月収の50%以上(所得代替率50%以上)という保証がある。
所得代替率とは、モデル世帯(夫婦二人)の年金月額が現役世代の男性の平均月収の何パーセントになるかで示す。
モデル世帯は、サラリーマンの夫が平均賃金で40年間働き、妻は40年間専業主婦の世帯。
2014年では、現役世代男性の平均月収約34万8000円に対し、モデル世帯の年金額は21万8000円で、所得代替率は62.7パーセントと試算されている。
まあ、妥当な線なのではなかろうか。
(2)今の年金の収支はどうなっているの?
2014年度の数値(兆円)(こちら)。
収入合計:42.5 (内訳)保険料:30.5、運用収入:2.3、国庫負担:9.5
支出合計:46.6
収支差引残:-4.1
年度末積立金:172.5
所得代替率:62.7 (内訳)基礎:36.8、 比例:25.9
(基礎は定額。 比例は、支払ってきた保険料に比例分)
本当は、自分らが支払っている保険料と運用収入で賄えないとダメなのだが、税金負担が9.5兆円もある。
収入の22%。 日本の税金収入約50兆円の20%というのは、でかすぎる。
これが、元凶。 あと、少子化と。
(3)今後、年金はどうなるの?
今回の財政検証は8ケースに別けて試算が行われている。 その骨子。
実質経済成長率が0.4%以上であれば、所得代替率は50%以上にできる。
それでも、現在の63%から51%まで下がるのは、必須ということも要注意点である。
20%年金が減るのは、必須。 これは覚悟しなければならない。
そして、実質経済成長率が0%以下になれば、激減してしまう。
日銀黒田総裁が、経済成長率2%以上を目標に据えて、がんと譲らないのも納得である。
コメント
余計なお世話かもしれませんが、黒田総裁が目指しているのは消費者物価上昇率の2%上昇であって、経済成長率ではありませんです。
デフレであっても「実質」経済成長率はプラスになることもありますし、インフレで同成長率がマイナスになることもあります。
http://ecodb.net/country/JP/imf_growth.html
確かに消費者物価上昇率2%ですね。
間違えてました。
ただ経済成長あっての物価上昇を目指しているから、同じ事ですよ。
物価だけ上がったら、とんでもない話です。