ドイツのフォルクスワーゲンの不正が、世界の不安定な株価に凄い打撃を与えたが、どうやらその背景にあるものは、とんでもなく裾野が広そうだ。
今、フォルクスワーゲンの不正に関する記事がどんどんネット上に出ている。
特にロイターの記事は、読む価値があるよ。
まず、そもそも、ディーゼルエンジンってどんなの?、VWの不正の中身ってどんなの?、が気になるところ。
情報BOX:ディーゼルエンジンとVW「不正ソフト」の仕組み、がおすすめ。
ディーゼル車は、日米では普及してないが、欧州では販売される乗用車の5割以上がディーゼル車になっている。
ディーゼル車はガソリン車よりも最大3割程度燃費が良いとされ、ハイブリッド車よりも経済的。
ディーゼル燃料は、価格もガソリンより安価。
排出されるのは主に有害物質の窒素酸化物(NOX)であり、一酸化炭素や二酸化炭素(CO2)や炭化水素の排出量はガソリンよりも少ない。
しかし、最近窒素酸化物(NOX)は、気管支炎やぜん息の原因になると言われているようだ。
どうやら、NOXを下げるのはよっぽど難しいから、VWもああいう不正をしたんだろう。低燃費と低公害を実現するのは、かなり無理。
ということは、今まで、欧州の自動車メーカーは、乗用車の5割以上にもなるディーゼル車の開発に力を注いできたけど、それが無駄になるかもしれない。
しかも、ディーゼルエンジンの燃料は軽油なので、その軽油用の精製設備を既にかなり作っているようだ。
それも無駄になるかもしれないとのこと。
これは、VWの倒産どころで済まないかもしれない。
欧州危機だよ。