インフレに関する面白いデータを見た。
G7各国のインフレ率。
1998年以降の日本のデフレは有名で、失われた20年と呼ばれ、1998~2012年の平均インフレ率は-0.2%で、日本を除くG6は、平均2.0%あるのと比べ、大違いだ。
これが問題視されてきたのだが、日本が空前のバブル期だった、1985~1997年の平均インフレ率でもわずか1.3%で、G6の平均値3.5%より2.2%も小さい。
1998~2012年の差も 2.0-(-0.2)=2.2%なので、変わらない。
これには、驚いた。
なぜか、日本はG6諸国と比べて、インフレ率は2.2%低いのだ。
これじゃあ、今の日銀のインフレ目標率2.0%の実現なんて無理だ。
それにしても、1985~1997年でさえ、平均インフレ率1.3%とは。
ちなみに
日本のインフレ率の推移。
インフレ目標が2%がいいと言われているのは、景気後退時の利下げ余地を確保するためだそうだ。
インフレ率が0%だと、景気を刺激するのは、マイナス金利を導入しないとダメになるからということらしい。
そうは言っても、なぜか日本のインフレ率がG6と比べて低いのなら、しょうがない気もするが。
しかし、この30年間インフレ率がG6と比べて2.2%も低ければ、大きな物価の差がついて、おかしなことになりそうなんだが。
インフレ率2.2%の差が30年続けば、物価は1.9倍差がつくことになる。
そうなれば、もっと日本からの輸出が増えそうなんだけれど、そうはなっていない。
なぜなら、米国はここ10年で工業製品は値上がりしていないが、反対に、食料、公共料金、医療、教育、サービスが10年で70%上昇したのだ。
これらは、輸出品ではないからねえ。
日本は、G6と比べて、どんどん食料、公共料金、医療、教育、サービス費用が安い国になっているということ。
これが、何を意味するのかねえ。
工業製品に比べ、公共サービスが安い国、住みやすい国ということでは、なかろうか。
どうなんだろう。