京都国立博物館で、「特別展 東福寺」を見てきた。
東福寺の寺宝をまとめて紹介する初の機会となる展覧会。 「画聖」とも崇められた絵仏師・明兆による記念碑的大作「五百羅漢図」全幅を修理後初公開するとともに、巨大伽藍にふさわしい特大サイズの仏像や書画類の優品も一堂に展覧します、とのこと。
昔は雪舟より評価されていたという明兆の絵をほとんど直に見たことがなかったと思うので、そこを楽しみにしていた。
五百羅漢。 歴史的に毒々しい絵が多い。 この絵もその例に漏れず。 なんでそうなるのかな? インド人僧侶とは、こうだろうというイメージがあったのかな? だから、感情移入しにくいんだよなあ。
雪舟の「慧可断臂図」の洞窟を少し連想させる重々しさがあるが、全然異なる。
この絵の左右対称性に違和感を感じるなあ。 ピラミッド型の洞窟の頭頂部に岩が下に出てる構図も、なんだか舞台装置の中にいる観音という感じでどうなんだろう? 迫力はあるんだが、白衣観音に迫力が必要なのかな?
絵に力は感じるんだけど、白衣観音に相応しいのかと言えば、違うのでは。
隣に「寒山拾得図」があったけど、そちらの方が良かったなあ。
これは、傑作。 鎌倉時代の仏像は、抜きんでてるね。
「二天王立像」も相当な迫力があった。