西宮市大谷記念美術館で「川村悦子展」 -ありふれた季節を見てきた。
この画家の名前は全然知らなかったが、蓮の絵が良さげに見えたので、見に行くことにした。
最初、「ありふれた季節」と題して、イタリア時代の思い出を書いた文章が展示されていた。
これがなかなかいい文章なのである。
いやがうえにも期待がつのる。
ところが、イタリア時代の絵を見てがっかり。
なんだ、この少しメルヘンチックな絵は。
これなら、文章の方がはるかにうまい、と思った。
そして蓮の絵「水の辺Ⅰ」。
多分最初に描いた蓮の絵。
これが蓮の絵で一番良かった。
がっしりと描かれている。
じっと絵を見ていると、モネの蓮の絵を見た時のように、蓮の葉が水から浮かび上がってくるように感じられた。
下半分を薄茶色の水面にするという構図が効果的なのだ。
《凱風》部分
これはパンフレットにも用いられていて、気に入ったのだが、直に絵全体を見るとさほどでもなかった。
「道」
こういう風景は、山登りに行った時、登山口までの道でよく見かける、そいう道である。
よく感じを捉えられている。
入場料が500円と安く、値段なりに楽しめた。
自分で書いた文章がパネルで展示されていたが、この人は文章の方がいいね。
自分でも自信があるのだろう。
館内から見える庭。
これはいつ見ても素晴らしい。 ここの売りだね。