京都文化博物館で ウッドワン美術館コレクション「絵画の愉しみ、画家のたくらみ」―日本近代絵画との出会い―を見てきた。
横山大観、上村松園、黒田清輝、岸田劉生といった日本近代絵画の画家たちの優品、良質な美術コレクションを誇るウッドワン美術館の名品86点からなる展覧会。
風景や静物等テーマごとに作品を展示してあった。 ほとんど、メジャーな画家の絵で、いい絵を結構持ってるな、という印象。 以前見たことある絵も幾つかあった。
藤田嗣治の絵が5,6点あったけど、あまり好きではないな。
黒田清輝の「木かげ」とか岸田劉生の「麗子像」とか上村松園の「舞支度」が有名どころかな。
自分が、印象に残ったのは、青木繁と藤島武二と小出楢重。
★青木繁の「風景」
何のことはない、草原と少し木が生えている風景なのだが、しっとりとしていて美しさがあった。 死の前年に描いた絵だそうだ。
★藤島武二の「女の顔」
愁いを帯びた女の顔。
こういう顔に男は惹かれてしまうよね。
それにしても、藤島武二の絵は、いいね。
偶に展覧会で藤島武二の絵に出会うけど、うまいなあと思う。
明治期では一番の洋画家だと思うんだけど。
まだ、藤島武二の回顧展を見たことがない。
今年、生誕150年だったのになあ。
イマイチ評価されていないみたいだ。 素晴らしい画家なのに。
★小出楢重の「少女お梅の像」
お手伝いの女の子が緊張して座っている絵なんだけど、可愛らしいと言えば可愛らしいんだけど、厚塗りの重厚な絵で、楢重らしい、いい絵。
これが、本展のベスト。
手前に3本の枯れ木が転がっている。
向こうには、郊外の街の風景と空が広がっている。
空には雲が広がっていて、薄く夕映えしている。
雲の隙間の空は青くて、実に空だなあと感じる。
そして、高圧線が絵の中央を横切っていて、その電線の上に小さく人が座っている。
恐らく、小出自身だろう。 何かを夢見ているのかな?
この絵は、小出の絶筆だそうだ。
そういうことを感じさせる絵でもある。