6月の話だけど、京都国立近代美術館で 生誕150年「横山大観展」 を見てきた。
横山大観(1868-1958)の生誕150年、没後60年を記念して開催された回顧展。
横山大観の印象は良くない。
今まで、展覧会でちょくちょく目に入ってきたのは、代わり映えのしない富士の絵ばかりで、辟易していた。
大言壮語という印象の画家だった。
しかし、今回色々な絵を見て、印象は少し良くなったが、そこまでいい画家とは思えなかった。
親友だったという菱田春草の方が好きだ。
★「夏日四題のうち 黄昏」
朦朧体。 夏の少しけだるい感じが出てる。
★「ガンヂスの水」
川の水が本当に朦朧としていた。 他の作品はガラス越しでわからなかったが、この作品は間近で見れたので気付いたのだが、どうやって描いたのだろう。 プリントしたみたいに見えた。 これは驚愕だ。
★「山路」 京都国立近代美術館
晩秋の山路。絵具をべとべとと置いて、描いたそうだが、雰囲気は出てる。
★「柿紅葉」
右隻に竹と松の鮮やかな紅葉。 左隻に渋めの紅の柿の葉の紅葉。 美しい紅。
★「生々流転 小下絵画帳」
下図で、かえって思いが募って、迫力がある。
力を込めた岩の部分が随分黒くなっていた。
★生々流転 [重要文化財] 大正12(1923)年9月 東京国立近代美術館
途中、白い山に松が生えている描写が長くと続く。 不思議なほど。 どういう思いなのかなあ。
★「海に因む十題のうち 濱海」
美しい白砂の湾。
★「南溟の夜」
墨の黒い島に青い海。 美しく見惚れた。
★「漁夫」
海に突き出した崖の上で漁夫が釣りをしている。
線描された波の青い海と水墨で描かれた黒い崖の対比が美しい。
★「夜桜」
常設展も見た。 写真を撮っても良かったので。