仁和寺観音堂の6年に及んだ観音堂の保存修理事業の完了に伴い、堂内に安置された本尊千手観音菩薩立像、二十八部衆立像など全三十三体、観音障壁画を一堂に公開する、秋季特別内拝を見てきた。
春にもやってたみたいで、観音障壁画がテレビ東京の「美の巨人たち」で紹介されていたので、凄そうだと見に来た。
普段一般公開されていないので、これを逃すと、あまり見る機会はなさそう。
観音堂修復落慶 秋季特別内拝は、 9月7日〜11月24日。
観音堂に入る前に、ぐるっと境内を見てみた。
御殿に入ると、障子絵もあったが、明治以降の絵のようだ。
戸板の絵の方がよかった。
九所明神の前にあった織部形石灯篭が、面白い形。 あまり見ない。
さて、
観音堂。
紐が伸びてきて、2本の柱に結び付けられているが、向こう側の端は、本尊千手観音菩薩立像の手に結ばれている。
ひもを握ってお祈りすると、願いを後押ししてもらえるご利益があるとのこと。
色が残っている。
しかし、仏像の場合、鮮やかだと、バタ臭くなるからなあ。
堂内の本尊の後ろの通路の内外の障壁ぐるりに観音の絵が描かれている。
ぐるりと描かれているので、見応えはある。
注意深く見ていく。
なかなか巧いが、ぐっとくる物がない。 一流ではないな。
仁和寺は、応仁の乱で消失し、その復興を願われた。江戸時代に覚深法親王が徳川家光に懇願し援助を得て再建。その際に絵を依頼したのが町の絵仏師であった木村徳応。木村徳応のことはまだよくわかっていないとのこと。
動いて絵を見ていると、下の板がきゅっきゅっと鳴るのに気付いた。
鴬張りなのかと聞いてみたら、意図して作ったのではないけど、音が鳴るとのこと。
そういうこともあるんだな。
観音障壁画だけだと?だけど、仁和寺全体だといいんでないの。