京都国立博物館で、ICOM京都大会開催記念 特別企画 「京博寄託の名宝」 ─美を守り、美を伝える─を見てきた。
2019年9月、日本で初となるICOM(アイコム)こと国際博物館会議の世界大会が、京都の地で行われることになり、それを記念した展覧会。
京都国立博物館に収蔵される6200余件もの寄託品の中から、選りすぐりの名品を展示している。
平常展示と同様、幅広い分野の美術品が展示されていた。
見どころは、やっぱり絵画。
中国 南宋時代の「道宣律師像・元照律師像」が別格だった。
品のある格調高い肖像画だ。 驚いたよ。
次に、有名な「伝平重盛像・伝源頼朝像」。
こちらも格調高い。 黒の束帯姿で画面を引き締めている分、緊張感がある。
初代狩野の狩野正信筆の「竹石白鶴図屏風」、力強い絵。 岩の描き方が雪舟風。
狩野元信筆の「四季花鳥図」。
霧に霞む伝統的な風景の中に、色彩豊かなキジと堂々たる松と迫力ある流れが中央に描かれている。
近づいて見ると美しく、離れて見ると調和がとれている。
俵屋宗達筆の「風神雷神図屏風」、よく見てるので、もう感動はないが、いいなあ。
狩野山雪筆の「雪汀水禽図屏風」、海辺を飛ぶ鳥を描いていながら、自然を描いていながら、人工美の極致と感じた。
自然に倣うのではなく、作り変えている。 変化していく狩野派を感じる絵。
国宝・重文揃いの見応えのある展覧会だった。