京都文化博物館に「京みやこを描く」を見に行った。
洛中洛外図屏風ばかりを集めた展覧会。
見ごたえがあった。
映像で絵の一部をアップで見られたりして、工夫が凝らされていたたし。
細部の人の様子や建物をじっくり見たらもっと面白いだろうけど、今回は、絵として楽しんだ。
十分面白かった。
オススメ。
★東山泉涌律寺図(古伽藍図)
寺の地図でありながら、山の茶を基調とした美しさがある。
★洛外名所遊楽図屏風 狩野永徳
茶を基調とした色合いが美しい。
”すやり霞”もほどほどで、遠くの山や寺をカスミを挟んで近くに描いている。
これが、正しいカスミの使い方。
これほどカスミに反感を持たなかった絵は、珍しい。
さすが、永徳。
信長からに上杉謙信に献上された有名な洛中洛外図屏風よりずっといい。
あれは、金箔のカスミだらけで辟易する。
「やまと絵の要所といえば、雲で逃げ」という句があるそうで、我が意を得たりと思った。
あと、美しいと思ったのは、民家の板葺の屋根に整然と置かれた黒い石だ。
実際にそうだったのだろうが、これを美しいと思い、整然と描いたセンスがいい。
この屋根の黒い石は、他の屏風でも見られた。
★探幽縮図 聚楽第行幸図屏風縮模
画家らしい美しいリズムのデッサン。
見ていて、気持ちがいい。
★長谷川派 醍醐花見図屏風
前期展示で見れず。
売ってるポストカードで一番美しかったので。
★洛中洛外図屏風 堺市博物館
所狭しと描かれた建物。 ゴチャゴチャしているが。
カスミが少ないのもいい。
★岩佐又兵衛 洛中洛外図屏風(舟木本)
これが、前期展示で見れなかった。
悔やまれる。
複製を見た限り、恐らくこれが、ベストの絵だった。
豪奢な美しさ。
中央の風船のような神輿がいい。
点在する松の美しさ。
そして、中央大橋の上の踊る民衆の躍動感。
★洛中洛外図屏風 寂光院
立体感を持った、優美なやまと絵風の絵。
★一酔斎泉蛙 天保踊図屏風
紅のズボン・ズキン、女性の白い顔と白い二の腕が鮮やか。
踊る様は、見ていて楽しくなってくる。