昨年の11月の話になるけど、Bunkamuraに「ウィーン美術史美術館所蔵 風景画の誕生」を見に行ってきた。
ウィーン美術史美術館の所蔵する絵画作品のなかから「風景」に焦点をあてて選んだ約70点の作品により、「聖書」や「神話」の物語の舞台として描かれ、季節の営みや牧歌の主題などと結びつきながら次第に独立したジャンルとして確立されていくヨーロッパにおける風景表現の歩みを、その誕生から展開に至るまで展観していきます、とのこと。
★ヤン・ブリューゲル(子) 「エジプトへの逃避途上の休息」
(子)にしては、いい作品。
背景の悠々と流れる川がいい。
白のスカーフと膝かけで、聖母子が絵から浮かび上がってしまっているのが、ダメだけど。
★ヨアヒム・パティニール「聖カタリナの車輪の奇跡」
褐色・緑・青の色彩遠近法で描かれているとの解説。 なるほど。
多分に想像で描かれた、少し風変りな絵。
★レアンドロ・バッサーノ「月暦画」
大きな月暦画が部屋一面に並べられているのは、壮観だった。
色が暗かったのが残念。
★ルーカス・ファン・ファルケンボルフ 《夏の風景(7月または8月)》
ブリューゲルの「穀物の収穫」に似ている。
大分落ちるが、それでもまあまあいい。
★ルーカス・フォン・ファルケンボルフ「盗賊の奇襲が描かれた高炉のある山岳風景」
岩山の岩肌が美して雄大。
とても気に入った。
確かに風景画が単なる聖書の物語の背景から独立したジャンルとして確立されていくのを辿れる展示となっていたのだが、大して関心しなかった。
いい絵が少なかったからかな。