国立国際美術館で、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」を見てきた。
皇帝ヨーゼフ2世が統治した1740年代から90年代のハプスブルク帝国の首都ウィーンでは、啓蒙主義に基づいた社会の変革が行われた。 そこから発展したウィーン芸術を辿る展覧会。
最初に、女帝マリア・テレジアとその息子、皇帝ヨーゼフ2世の肖像画。
そこから、啓蒙主義に基づいた社会の変革が始まったことを解説している。
当時の絵画や工芸品が展示され、歴史の流れが説明されている。
ヴァルトミュラーの「祖父の誕生日祝い」が精緻な絵で、そしてそれだけでない雰囲気を漂わせて、好きな絵。
そして、ウィーン分離派の芸術作品たち。
★グスタフ・クリムト《エミーリエ・フレーゲの肖像》
クリムトの絵は大分見て来てるから、クリムトの絵だなと感じるくらい。
クリムトの絵は少なかった。
自分は、クリムトよりエゴン・シーレが気になる画家だ。
《ひまわり》とか見ると、病的な絵を描く画家だなと感じる。
見る者の神経をかきむしってくる。 それでいて、惹かれるものがある。
ココシュカも病的な絵を描くが、ココシュカは病的なだけで、好かない。
★エゴン・シーレ「ノイレンバッハの画家の部屋」
こんな絵でもシーレの絵だなと感じる。
色の塗りつぶし方が神経に触る。 不安を掻き立てるところがある。
それでいて、いい。
ウィーン芸術の流れがわかる展覧会だった。
その分、目玉のウィーン分離派の作品は少なかったかな。