5月の話で展覧会はもうとっくに終わっているけど、書き損ねていたので。
大阪市立美術館で「王羲之から空海へ」展 ~日中の名筆 漢字とかなの競演~ を見てきた。
中国書蹟では王羲之から歐陽詢(おうようじゅん)ら初唐の三大家、蘇軾(そしょく)ら宋の四大家を経て明末清初の王鐸(おうたく)らに至る大家の作品約90件、日本書蹟では空海ら三筆、小野道風ら三跡から「高野切(こうやぎれ)」をはじめとする平安古筆の名作を経て江戸時代に至る約120件、篆刻では戦国秦漢の古璽(こじ)や清末民初の優品約20件、多くの国宝や重要文化財を含む約230件が揃います。
さらにこのたびは、台湾からも名品を迎えることができました。中国の書では世界最高の質量を誇る國立故宮博物院から、宋から明の巨匠たちの名立たる傑作が初来日します。明清の書のコレクションを中心とする何創時(かそうじ)書法芸術基金会からは明末清初の逸品が出陳されます。
とのこと。
書には全然興味がなかったけど、マンガ「とめはねっ」を読んで、面白かったので、どんなものか見に行ってみようと。
意外にも、「とめはねっ」で書の基礎知識を得ることができていたようで、展覧会も案外興味深く見れた。
素人ながら、これは書好きにとっては、とても凄い展覧会だったのではないかと思う。
本当に書の名品が並んでいたんじゃないかな。
それも広い時代範囲に渡って。
自分は書はわからないし、特に技術的なことはわからないので、絵画を見るように書を見た。
絵画的な形の美しさを見た。
★王羲之 「蘭亭序」「集王聖教序」
なるほど~。これが書の古典中の古典か。
★米芾 「草書四帖」
これが、曲者、米芾か。
文字をあっちこっち傾けている。 なるほど。 危うい美しさだな。
「虹県詩」大文字の傑作?危うさと正統が混じっている。
★趙孟頫
一転、堂々とした正統な美しさを感じた。
★文徴明
自然な流れるような文字でいい。 この人は好きだな。
★空海 「聾瞽指帰」
一字一字がしっかりとしていて、美しい。
中国書家に匹敵するように感じた。
かの有名な「風信帖」も見れた。
★伝紀貫之 高野切第一種(古今集巻第一)
唯一美しいと感じた、かな文字。
一休宗純、慈雲飲光、近衛信尹、本阿弥光悦の書も良かったかな。