昔話は何処へ、遠野にて。

 岩手に山登りに行った時、遠野に寄ってみた。
遠野と言えば、日本の民話を集めた柳田國男の「遠野物語」で有名なところ。
この日は、猛烈な強風が吹き荒れていた。
どっどど どどうど どどうど どどう
岩手では、こういう風が吹くんだ。
岩手 052 (640x480)
この写真でわかるかな?無理か。
レンタカーの軽を運転していたんだけど、吹きっ晒しの場所を走ってると、風で揺れて、運転するのがほんと、怖かった。

 まずカッパ淵に行ってみた。
岩手 064 (480x640)
お寺の裏手にある。
カッパが出るんだから、そこそこ大きな川かと思っていたら、小川だった。
全然深そうに見えない。
これじゃあ、カッパは住めないだろう。
なんで?という場所だった。

 次は「伝承園」という所に寄った。
「南部曲り家」を利用して博物館みたいにした所。
普通なら見ないけど、養蚕の神・オシラサマを祭った御蚕神堂が見たかったので。
岩手 070 (640x480)
このおどろおどろしい雰囲気は、少し民話の世界を感じられたかな。
オシラサマとは、
東北地方には、おしら様の成立にまつわる悲恋譚が伝わっている。それによれば昔、ある農家に娘がおり、家の飼い馬と仲が良く、ついには夫婦になってしまった。娘の父親は怒り、馬を殺して木に吊り下げた。娘は馬の死を知り、すがりついて泣いた。すると父はさらに怒り、馬の首をはねた。すかさず娘が馬の首に飛び乗ると、そのまま空へ昇り、おしら様となったのだという。
『聴耳草紙』にはこの後日譚があり、天に飛んだ娘は両親の夢枕に立ち、臼の中の蚕虫を桑の葉で飼うことを教え、絹糸を産ませ、それが養蚕の由来になったとある。以上の説話から、馬と娘は馬頭・姫頭2体の養蚕の神となったとも考えられている。

 全く理解できない民話。
なぜ父に好きな馬を殺された娘が、その父に養蚕の技術を教えたのか?
養蚕と馬がなぜ結びつくのか?
不思議な話だ。

 最後に寄ったのが「卯子酉様」
岩手 076 (640x480)
卯子酉様は、恋愛成就の神様。
願い事を書いた赤い布を左手だけで結びつけると、願い事がかなうという。
ここで恋愛成就の願い事をしようという気が知れない。
小さな祠みたいなのしかなくて寂しい所だし、赤い布がおどろおどろしいでしょう。
どう見ても水子の供養にしか見えない。

 遠野は、昔話は何処へいったんだろう、という所でした。

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