家康の図書館。

 NHKの「歴史秘話ヒストリア」は面白くて、良く見ている。
昨日の徳川家康の話が面白かった。
家康は、戦国一の本好きだったらしい。
そして孫子の兵法書にとどまらず、老子や孔子の本も参考にして、政治や戦を行ってきたそうだ。
信長や秀吉はそのカリスマ性で政治や戦を行ったが、カリスマ性のない家康は本を参考にして行ったという筋立て。
ちょっと言い過ぎの所もあるが、なるほどと思った。

 その証拠に家康は江戸城に図書館を作っていた。
日本中から優れた本を買い集め、揃えた。
公家や朝廷の貴重な本も3部写本して、朝廷・幕府・家康にそれぞれ納めた。
これは凄いことである。
そして、本は幕末には11万冊にまで増えたそうである。
家臣達にはその本が広く貸し出された。
江戸城を描いた屏風には、その図書館が描かれ、それを読みに来る武士達まで描かれていた。

家康は、中国の書籍のアンソロジーとでもいえる本まで出版している。
できるだけ多くの人に本を読んでもらいたいと願っていたからである。
それが引き継がれ、後の吉宗の時代に出版され、全国の寺子屋で教えるのに使われたそうである。
その結果、江戸時代の庶民は世界一の識字率を誇ることになった。

 これは、とても大きい出来事である。
日本は、世界一の識字率になったから、発展したんだと思っている。
日本人は、一人の凄い偉人が出てくるというより、一人一人のレベルが高くて、それが集結して、大きな力を生んでいる。
それは、本に寄る所が大きい。
その石杖を家康が築いていたとは。

 戦国時代の3傑、信長・秀吉・家康は本当にそれぞれに凄い。
家康は晩年、こう言ったそうである。
「世の物事がどうあるべきかを教え、あるいは知るには本しかない。
物事の正しい筋道を皆が分かれば、世は治まり戦いが起きる事はない。」

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