経済誌を読んでいたら、サーモンの陸上養殖に成功した話が載っていた。
これは、凄い話だと思う。
商業化が進んでいて、来年4月から年間30トン(約一万匹)を出荷予定とのこと。
サーモンだから、海水養殖。
ノルウェーやチリで普通に海で養殖されているけど、世界の需要に追い付かなくなっている。
海水ろ過システムを開発した技術者達と三井物産の若手社員の出会いで、商業化の動きが起こったというビジネス話も面白いが、技術に興味がある。
魚は毒性の強いアンモニアを排出する。
これは、水槽で魚を飼っていても同じだね。 ろ過フィルターを設置して、その中で自然にいるバクテリアでアンモニアを分解してもらう必要がある。 水も定期的に水替えする必要がある。 これが面倒。
養殖だと、魚が多いから凄く大変だろうね。
その水替えにコストがかかるし、新しい水を供給すると、その温度管理にもコストがかかる問題点があった。
その問題を、完全循環型のろ過システムを開発して、解決した。
それが、
FRDジャパンの閉鎖循環式陸上養殖システム。
生物が出す毒性の高いアンモニアを、バクテリア(硝化細菌)によって毒性の低い硝酸に変換する。
バクテリア(脱窒菌)の作用によって硝酸を還元し、気体の窒素へと変換する。
この二つにこの会社しかない技術が使われている。
この技術により、サーモンの陸上養殖が可能になった。
養殖では近代マグロが有名だけど、それよりインパクトがあると思うよ。
鮮度が高いうえに、輸入サーモンと同程度の価格で販売されるそうで、もう既に販売先も決まっているとのこと。
これは、将来性がある事業だと思う。
サーモンだけに限らないからねえ。
上場されていたら、株を買いたいところだよ。