DS(地区シリーズ)第2戦、ドジャースvsフィリーズ。
スネルが6回無失点に抑えた。 レギュラーシーズン終盤からほとんど点を取られていない。 さすがの安定感。
ストレートは155km前後で、剛球と言う訳でもないが、カーブorスライダーとチェンジアップの落差が大きく、配給が抜群である。
物凄くコントロールがいい訳ではない。 しかし落差が大きいので打たれない。 変化量の大きいボールはコントロールが難しいが、打たれない。 変化量を少なくすると、コントロールは良くなるが打たれる確率は増える。 スネルの投球は、コントロールは少し悪いが、四球を出すほどではなく、球数は少し増えるが、打たれない、そういう絶妙のバランスを保っているように思われる。 さすが、サイヤング投手である。 山本由伸との比較は難しいが、今はスネルの方がエースと言えるかもしれない。
ドジャースがスネルをポストシーズンの一番手に持ってきたのは、そう判断したんだと思う。 さすがドジャースのフロントだね。
試合は、相手ピッチャーのサンチェスも好投し、投手戦になった。 ドジャースが、7回表、ヒットとテオスカー・ヘルナンデスの2塁打で無死2・3塁。 一死からキケが詰まったショートゴロ、名手ターナーの本塁送球が少し1塁側に逸れて、セーフになった。 これは、大きかったね。 さらに、スミスが2点タイムリーヒット、大谷もタイムリーヒットで、計4点を取った。 ワンチャンスに畳みかけた。 結果的に、この4点がぎりぎり効いた。 得点はこの回だけだったからね。
フィリーズは、8回裏に1点返して、9回裏。 ドジャースは好投したシーハンに変えて、トライネンを投入。
しかし、ヒット、2塁打、タイムリーツーベースで、2点入って、さらに無死2塁の大ピンチ。
ここで、ビッグプレーが出た。 フィリーズが送りバント、3塁のマンシーが猛然と前に出て、3塁カバーに入ったベッツに送球して、2塁ランナーをタッチアウトにしたのだ。 これは、凄いプレーだった。 「ウィール・プレー」と言うらしい。 初めて見た。

日本では、ピッチャーが前に出て、3塁手はサードベースにへばりついてるからね。 しかもほとんど練習したこともないらしい。 ベッツがやろうと言ったみたいだね。 このプレーが勝敗を分けたと言っていいだろう。 ターナーの本塁送球ミスとベッツの「ウィール・プレー」、この守備の差が勝敗を分けた。
この後、2死1・3塁になって、最後佐々木朗希が登板して、抑えた。 回の頭からではなく、ランナーを置いての登板が未経験だったので、心配されたが、見事に抑えた。 これで、ドジャースのクローザーが本決まりになった。
ロバーツ監督がトライネンを投入したので、ボロカスに言われている。 しかし、間違っていなかったと思う。 佐々木朗希のクローザー経験は今までなかったので、連投は無理かもしれない。 今後を見据えて、2人クローザー体制にしたかった。 トライネンは、直近スライダーはまだ本調子ではないが、ツーシームが良くなって、投球は良くなっていた。 ここで使って、抑えたら大きい。 自分もトライネンを投入したと思う。 しかし、結果が悪すぎた。 カステラノスに打たれたスライダーは外角低めギリギリでうまく拾われてしまった。 普通なら、空振りする球についていかれた。 カステラノスのバッティングが良かったのだが、あれを打たれるようでは、球自体にキレがないと言えよう。 もう、トライネンは使えないなあ。 厳しい結果になった。 しかし、それでも勝ったのは大きい。 今後のブルペン起用は注目だね。 佐々木朗希を登板過多にするのか?他のピッチャーを巧く使っていくのか?難しい起用になる。 ベシアも決していい内容ではないからね。