スペイン風邪の起源も中国だった、かも。

 スペインかぜは、1918年から1919年にかけ全世界的に大流行したH1N1亜型インフルエンザの通称である。
感染者5億人、死者5,000万~1億人(人口の2.6~5.3%)と、爆発的に流行した。

 流行の経緯としては、第1波は1918年3月にアメリカのデトロイトやサウスカロライナ州付近などで最初の流行があり、第一次大戦でアメリカ軍のヨーロッパ進軍と共に大西洋を渡り、5~6月にヨーロッパで流行した。
第2波は1918年秋にほぼ世界中で同時に起こり、病原性がさらに強まり重篤な合併症を起こし死者が急増した。
第3波は1919年春から秋にかけて、世界で流行した。さらに、最初に医師・看護師の感染者が多く医療体制が崩壊してしまったため、感染被害が拡大した。

 さて、今回の武漢ウィルス、武漢から発生したのが明らかにも係わらず、習近平は、ウィルスは米国軍が持ち込んだという、トンデモ説をぶち上げた。
呆れるばかりだが、スペインかぜの中国起源説もあって、ナショナル ジオグラフィックに出ていて驚いた。
「スペインかぜのパンデミック、中国起源説とその教訓
起源の解明は困難でも、「中国に注目せよ」と歴史家は言っていた」という記事だ。

ハンフリーズ氏の論文によると、
1917年に中国の万里の長城沿いの村々で呼吸器感染症が流行し、1日あたり数十人の死者が出ていたという。
そのさなか、英国とフランスは中国人労働部隊を組織していた。これによって戦争中、中国北部から9万人を超える労働者が英国南部とフランスに送られることになる。
英国は労働者を船でカナダの西海岸のバンクーバーに送り、列車で東海岸のハリファックスまで運んでから、ヨーロッパに送ることにした。
カナダ西部では中国人に対する反感が強かったため、バンクーバーから労働者を運んだ列車は隔離されていたという。
その中国人労働者のうち約3000人が検疫を受けた。
医師たちは、喉の痛みを訴える労働者にひまし油を与えてキャンプに戻らせた。
中国人労働者たちは1918年1月には英国南部に到着し始め、そこからフランスに送られた。フランス北部のノイエル=シュル=メールの中国人病院には、呼吸器疾患により数百人が死亡したとの記録が残っている。

これは、習近平のトンデモ説と違って、興味深いな。
十分ありえそうな話だ。
しかし、この場合は、英国が中国人労働部隊を組織して、戦線後部に送り込んだのが、悪いのであって、しかも奴隷に近い処遇をしたことが疑われる。

「こうした研究から得られる教訓は、新興感染症の発生地については『中国に注目せよ』ということです」とヒギンズ氏は言い、今世紀に入ってから鳥インフルエンザとSARS(重症急性呼吸器症候群)がアジアから出てきた点を、ハンフリーズ氏の論文が発表された当時に指摘していた。

中国人の野生動物を食べるという習慣が、数々のウィルスを世界にばらまいてきた可能性が高いな。
中国を未来永劫隔離するか、野生動物を食べるという習慣を中国人が止めるか、どちらかだな。

 スペイン風邪で、老人より若者の死者が多かった原因の説明もあった。
1889年以降に生まれた人々は、1918年に流行した種類のインフルエンザウイルスを子どもの頃に経験(曝露)していなかったため、免疫を獲得していなかったのだ。一方、それ以前に生まれた人々は、1918年に流行したインフルエンザと似た型のウイルスを経験しており、ある程度の免疫があった。

1889年にA型インフルエンザH3N8亜型、通称アジアかぜ(ロシアかぜとも)が世界中で流行したことで、子どもの頃にH1N1株のスペインかぜに似た型のウイルスを経験する機会を持たなかった世代があることに気づいた。
ウイルスにも流行があるそうだ。 1889年以前には、H1N1亜型が流行していて、以降はH3N8亜型が流行、1918年にはH1N1亜型のスペイン風邪が流行という具合に。
だから、1889年以前か以降に生まれたかで、H1N1亜型のウィルスを経験して抗体を持っていたかどうかが分かれた。

なるほど。

50歳以降で感染率が高いことが、ダイアモンドプリンセス号のPCR検査結果からわかっているし(こちら)、老人の致死率が高いのは、単なる免疫力ではないかもと考えかけたが、老人が経験して若者が経験してないことはあっても、その逆は時系列的にありえないな。
と思ったが、日本ではインフルエンザワクチンを小学校で集団で接種する時期があったみたいだ。

1972年生まれ以前の人は、1984年に小学校を卒業しているので、インフルエンザワクチンを受けていない。
大体、48歳以上か。
コロナウィルスはインフルエンザとは違うので、全然関係ないかもしれないが。
ちょっと気になるな。

ちなみに、
コロナウイルスは1960年代に発見されており、後にヒトコロナウイルス229EおよびヒトコロナウイルスOC43と名付けられた。その後、このファミリーの他のメンバーが同定され、 2003年にSARS-CoV、2004年にHCoV NL63、2005年にHKU1 、2012年にMERS-CoV、2019年に2019新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) が同定された。そのほとんどが重篤な気道感染症に関与している。

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