A級順位戦、劇的な幕切れ。今年の将棋界はドラマチックすぎる。

 A級順位戦、最終局の一斉対局が行われた。
ニコ生とAbemaTVで放送があり、ずっと見ていた。

最終局前の順位。

 久保王将と豊島八段は、勝てば二人で名人挑戦をかけたプレーオフ。負けても多人数のプレーオフという状況。
久保・豊島が負ければ、羽生善治竜王はプレーオフ。
さらに、稲葉陽八段、広瀬章人八段、佐藤康光九段は、勝てばプレーオフ。
という状況で、うまくいけば、最大6人のプレーオフになりうる状況だった。

 また降級争いは、今年は変則11人なので、3名の降級。
屋敷伸之九段は、降級確定。
深浦康市九段、三浦弘行九段、渡辺明棋王、行方尚史八段の降級争いだった。

 自分が願っていた理想的な展開は、
△豊島(6-3)-▲広瀬(5-4)
▲久保(6-3)-△深浦(4-5)
▲稲葉(5-4)-△行方(3-6)
▲佐藤康(5-4)-△屋敷(2-7)
△渡辺明(4-5)-▲三浦(4-5)
だった。

こうなると、稲葉陽八段、羽生善治竜王、広瀬章人八段、佐藤康光九段、久保利明王将、豊島将之八段が6勝4敗で、史上最多の6人によるプレーオフで、名人挑戦者を決定することになる。
そして、三浦九段を貶めた渡辺明がB級に落ちる。
さらに、嘘を付いて同じく三浦九段を貶めた久保利明には、名人になることなど許されない。
彼は、未だに三浦九段に謝罪していないし、後日釈明すると言ったのに、実行していない奴だ。

 まず、豊島八段があっけなく、広瀬八段に負ける。
今期前半は絶好調だったのに、この大切な時期に絶不調に陥るとは。

 次に、稲葉八段が行方八段に勝った。

 その次に、佐藤康光九段が屋敷九段に勝利。

 いよいよ、佳境に入って来た。
一番注目していた、渡辺vs三浦戦。
三浦九段の完勝と思いきや、渡辺棋王が受けで粘りまくる。
そして、一瞬、ソフトの評価値が、渡辺棋王に触れて逆転した時は、何て悪運の強い奴だと思ったよ。
しかし、逆転するには、次の手が難しかったみたいで、その手は指せず、三浦九段が何とか勝ち切った。
これが、一番嬉しかったね。
朝日杯で逆転負けし時は、何やっているんだと思ったけど、将棋の神様は見放さなかったみたいだ。

 そして、最後のピース、久保vs深浦戦。
深浦九段有利で進み、理想的な展開が成就するかと思いきや、深浦九段が緩手をさして、逆転。
一転、久保王将が有利になった。
しかし、深浦九段も粘りは棋界一位の男。 自分が降級するかもしれないので、必死だ。
そして、再逆転。
久保王将も粘りは凄いので、泥臭く粘るが、どうにもならず、最後深浦九段が押し切った。

 凄かったなあ。
自分の願い通りの理想的な結果になるとは。
それも、二転三転しての、ハラハラドキドキの末の結果だからねえ。
こんなドラマチックな結末は見たことないよ。
今年の将棋界は、藤井聡六段の29連勝・朝日杯優勝、羽生竜王の永世七冠達成・国民栄誉賞授与と、100年に1回起こるかどうかという出来事が、てんこ盛りだった。
伝説的な一年だったな。

 最終的な結果とプレーオフ。
 

 プレーオフは、順位の低い順でから対戦する変則のトーナメント戦「パラマス方式」で挑戦者が決定することになっている。
従って、久保王将と豊島八段は、5連勝しないと、名人に挑戦できないという超過酷な状況だ。

 そして、ニコ生の放送終了間際、3/4日曜日に久保王将vs豊島八段戦が行われるので、放送しますとの発表があった。
負けて大ショックな二人が、次の日にまた戦う。
鬼のスケジュールだよ。 これには笑った。
解説に来ていた木村一基九段が、みんな将棋が好きだから大丈夫だよと言っていたのにも、笑った。

 これで、羽生竜王がトーナメントを勝ち抜き、名人に挑戦して勝ったら、タイトル100期獲得という前人未踏を名人位で成し遂げることになる。 そして、名人・竜王と2大タイトルホルダーとなれば、名実ともに棋界の第一人者。
最後の花を咲かせることになる。
何となく、そうなりそうな気がする。
流れは、羽生名人誕生だよ。

 

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