羽生棋聖、苦手の永瀬六段を3-2で破り、棋聖9連覇。

 羽生善治棋聖(王位、王座)は、「第87期棋聖戦五番勝負」で挑戦者・永瀬拓矢六段を最終局で破り、3勝2敗で棋聖戦最長の9連覇を達成した。 タイトル獲得はこれで通算95期。

 永瀬六段は、通算2勝5敗で渡辺竜王と共に負け越している数少ない棋士。
若手の研究家ということと強烈な受け将棋なので、苦手としているのかな。
予想通りもつれて、1千日手を含む最終局第6局を迎えた。
また、今年ここまで8勝10敗と負け越すという信じられない大不調だ。
名人位に続いて、どこまで失冠するのかと危惧されていたのだが。

 羽生棋聖が後手で、一手損角変わりになった。
最近、羽生3冠は苦しくなると、堂々と相手の戦型を受けるのではなく、昔の将棋を指しているように思われる。
若手は、最新形の研究ばかりをしているので、昔の将棋まで知らない。
一方、羽生3冠は昔からその当時の将棋の最新形を指し続けてきたので、昔の将棋は自家薬籠中の物であろう。
若手に対抗する有効な手段とは思うが、羽生3冠はそういうことはあまりしなかった。
けど、そうもいってられなくなったのかな。

 将棋は、力将棋模様になり、永瀬六段は右玉になった。
こういう将棋になると、その場で考えなければならない将棋では、羽生3冠は断然強い。
拮抗していたようだが、途中から羽生3冠が一方的に攻めた。
永瀬六段は受け将棋なので、責め立てられても勝負はわからないのだが、そのまま押し切られた。
羽生3冠の完勝だった。
これまでも若手の初タイトル挑戦は退けてきたけど、今回も守った。
最終局までもつれるところが、楽しませてくれるし、勝ち切る所がさすがである。

 一安心だ。
タイトル獲得は通算95期になった。
100期まであと5期。
新たなタイトル奪取は最近苦しくなってきたので、今の3冠の防衛で残り5期行けるかどうかだね。
できれば、竜王を取って、今後達成されることはないであろう永世7冠を実現してほしいのだが。

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